私の妻はadhdです。1年の交際を経て3か月同棲して結婚しました。2021年4月現在で結婚3年目になります。正直、今この記事を読んでいただいている方と同じようにadhdの妻と離婚を考えたことはあります。今思い返せば結婚してからの1年間は、お互いに心身ともに不安定だったようで3回ほど離婚の話がありました。2年目からは嘘のように二人とも落ち着いています。
目次
adhd妻との離婚話(ウチの場合)
ウチの妻はadhdです。
付き合いだしたキッカケは、SNSの趣味友掲示板でした。
その当時、お互いにカメラが趣味だったので、すぐさま意気投合し、少しトラブルはあったもののお付き合いを開始しました。
1年の交際を経て、そろそろ結婚しようという話になり、私の職場の都合で二人一緒に引っ越しをしたんです。
私は新しい職場に勤務することになり、妻はadhdということもあり依然の会社に疲弊しきっていたので、しばらくは職につかず休ませるようにしました。
その時はadhd妻にとって、それが最善だと思ったんですよね。(今にして思えばコレは逆効果だったと思います)
簡単に言えば、私はサラリーマンとして働き、妻は無職の状態です。
一般であれば、妻が家を守り、夫がお金を稼いでくる…そんな構図が思い描けますが、adhdの場合、この構図通りに行くとは限りません。
ウチのadhd妻の場合、本当に結婚してから分かったことですが、
- 食器が洗えない
- 掃除ができない
- 片付けができない
- 料理が作れない
- 洗濯ができない
―いうなれば「家事全般」ができなかったんです。
「できなかった」は語弊がありますが、「家事全般をする気が起きない」んですよね。
adhd妻曰く、「気分がノったらやる」といった感じです。
その気分は大体1~2か月に1回といったところでしょうか。
故に私が自宅に帰ってきてからか、出勤する前に家事をこなすようにしていました。
妻はその間、何をしていたかというと基本的に寝ているか、寝ながらスマホでユーチューブを観ているかです。
部屋が散らかることはあってもキレイになることほとんどありません。
結婚当初、すでに「嫌な予感」がしていた私は、adhd妻が「どこまで一人で家事ができる人なんだろう」と様子見しなければならない使命感に何故かかられていたので、結婚してからの3か月はほとんど家事を手伝いませんでした。
この行動が後にadhd妻の逆鱗に触れ、1回目の離婚騒動になります。
adhdt妻との離婚騒動(1回目)
というのもadhd妻にとって、今までの環境が一変するというのは彼女にとって物凄いストレスだったようです。
また仕事もしなくていいといったものの、仕事を休まず続けてきた彼女にとって、この行為も逆にストレスになっていたようでした。
加えて「自分はadhdだ」、「人より劣っている」、「馬鹿にされないように頑張らなくてはいけない」という心情と、「家事ができない」、「仕事したくてもまだ探せていない」、「私が頑張れることが目の前にない」という恐怖にかられ、精神が異様な速さで崩れていっていたんです。
その精神の崩れは、私との会話の端々で顕著にみられていきました。
さすがにココまでくるとヤバい、なんとかしなきゃと思う反面、私もこの時には相当疲れ切っていたので「もうこのまま離婚でいいんじゃないか」、「離婚した方が私は楽になれるんじゃないか」と自分本位な決意を固めていたんです。
ただね、adhdと戦っていた彼女を新天地に引っ張り出したのはどう考えても私なので、それは流石に体のいい責任逃れだということで、なんとか気を持ち直し、彼女を説得し、急いで新しい仕事に付けるように二人で協力して新しい職場を探しました。
無事、近所のドラッグストアにパートでの就職が決まり、そこから妻の精神が安定してきます。
adhdt妻との離婚騒動(2回目)
パートが安定し、収入も微々たるものですが安定してきたころ、妻の交友関係に大きな変化が訪れます。
adhdというコンプレックスが大きいものの、妻のコミュニティ能力は私が目を丸くするほどで、ツイッターでどんどん交友関係を広げていきました。
妻のコミュ力が発揮されたのは「LGBT」さんたちのコミュニティでした。
そこで幾人かの人たちとオフで会い、四泊五日でキャンプに行ったり、バーベキューしたりとその頃の妻は本当に楽しそうだったので、元気になってよかったと思っていました。
しかしこのコミュニティのある人が2回目の離婚騒動の火付け役だったのです。
仮に2回目の離婚騒動をつくったこの方をAさんと呼ぶことにします。
Aさんとは、他のメンバーよりも家が近所だったこともあって、ちょくちょくウチに来てたんですよね。
私も別に妻の交友関係が嫌ではなかったので、Aさんを気持ちよく迎え入れていました。
妻との離婚騒動は、このAさんが「引っ越しをする」ことから始まります。
他人様の引っ越しに関与することなんて普通はないのですが、Aさんが引っ越し先に「持っていけない荷物があるのでウチで1か月預かってほしい」という相談を妻が受けて、荷物の量を妻に聞いた所、大きな衣装ケース6つ分ということだったので、ウチには使ってない部屋が1つあるからいいよと快諾したんです。
その後日、Aさんは我が家にせっせと荷物を運んでくるわけですが、結果をみて本当にビックリ…。
予定されて荷物の量の2倍の荷物が部屋に運び込まれていました。(しかも子供用の自転車まで)
聞いていた話と違うと思いながらも、預かる日数は1ヶ月との約束だったので、まぁいいかなって思ってたんです。
私も仕事が忙しかったので、いつしか荷物のことをすっかり忘れていて、気づけば荷物を預かってから1年が経とうとしていました。
すっかり部屋と同化してしまったAさんの荷物たち…。
文章がスッカリ長引いてしまいましたが、この後に衝撃的なことがAさんの荷物によって起こります。
実はイワク付きだったAさんの荷物
このAさんの荷物が置いてある部屋で一か月半に一度、私たち夫婦は友達の美容師に出張してもらってカットをお願いしていました。
ちょうどこの日は、妻が仕事だったため、私だけカットしてもらたのですが、その友達が突然神妙な声で「本当に悪いんだけど言っていいかな…?」というので、「えっ?なにが?」と答えたところ、私ではない「何か」に向かって「いい加減、痛えぇぇんだよ!!!」と大きな声をあげたのです。
普段大声なんて滅多にださない友達だったので、ビックリしてしまい、後で聞いたら「今まで黙ってたけど、半年前くらいからカットの時、ずっと剣山で肌をガスガス刺されてるような感じがしてさ。」と友達の視線の先にはなんとAさんの荷物が…。
そこで私もようやくAさんの荷物の預かりが1か月の期限付きだったことを思い出し、早急に妻にAさんに引き取らせるように言いました。
この件で妻と妻の交友関係に怒声を持って私が切り込んだため、大ゲンカです。
これが2回目の離婚騒動になります。
やはりAさんの荷物がなくなってからは、美容師の友達がカットしてて痛みを訴えることはなくなりましたが、本当にあの荷物たちには何が「憑いて」いたのが恐ろしいです…。
adhdt妻との離婚騒動(3回目)
adhd妻との3回目の離婚騒動は、妻が連日のパートでミスを連発してしまい、へこんで疲れ切っていた時におきました。
妻には結婚前より食事に関して色々と伝えておいたことがあります。
私は極度の偏食のため「野菜全般」がほとんど食べられないんです。
今では妻の努力の甲斐あって、大分食べられるようになりましたがこの当時は本当に野菜がダメでした。
かたや妻は野菜が大好きなので、疲れて頭が回らなかったこともあってか、「野菜しか入っていない和え物」を晩御飯に出されました。
私の方もたまたまこの日は忙しく、疲れ切ってお腹もすいていたため、この「野菜しか入ってない和え物」に怒ることはなかったのですが「食べられない」とフイい言ってしまったことで妻の堪忍袋に触ってしまったようでした。
あの頃を妻と振り返っても「確実にあの時は情緒不安定でおかしかった、感情のコントロールが効いてなかった、正直言って八つ当たりでした。」と言っています。
ただあの時は本気で泣く妻を見て、adhdの女性と結婚するってこんな大変なんだ、adhdなんていやだ、もう離婚したいと本気で私の方も思っていました。
全3回のadhd妻との離婚騒動ですが、基本的に私に非がないことと、妻が悪いわけではなく「adhd」というものが全ての原因であるという認識だったので、後日冷静になった妻の方から私に謝罪があれば全部水に流していました。
妻だって好き好んでadhdなわけじゃないし、妻自身もadhdを嫌悪しています。
ならば私が怒る通りも妻と離婚する理由もありません。
「全てadhdが悪い」、「妻はadhdの被害者である」、今でも妻とadhdは別物と捉えています。
故に妻にはadhdという目に見えないものに負けないで生きていって欲しいという願いがあります。
若干矛盾するかもしれませんが、離婚騒動が多かったあの頃の妻は何でもかんでもadhdのせいにしていました。
「私はadhdだから家事ができない」、「私がadhdだから時間通り行動できない」、夫である私からしたら世の中、病気じゃない人なんていないって認識なんですよ。
診断テストがなくて、それ相応の病名がないだけで私だって精神病を持っています。
仮に精神的な病気をもっていたとしてもだから、好きな相手と付き合えないのか、結婚ができないのか、そんなアホなことってないですよね。
コレをいうと「貴方は強いから」なんていう人がいるかもしれませんが、じゃあ目の前の弱い貴方は死ぬまでずっと弱いまま生きていくのですか?それで人生が楽しいんでしょうか?
弱い状態から強くなるのは確かに大変です、時間もかかります。
でもどうせなら楽しいまま人生を終えたいじゃないですか、死ぬときによい人生だったって言って悔いなく死にたいですよね。
だったら自分に勝つしかないのです。
弱い人は虐げられるだけです。
世の中に平等なんてものは存在しません。
競争があって、闘争があって、勝者と敗者が必ず存在します。
私はずっと勝者でいたいし、強者でいたい。
そうやって今まで生きてきました。
伴侶である妻もいつしか強者になってほしい。
またadhdという病気にはその資質が備わっていると常々感じています。
adhd妻との離婚を回避するには?
今この記事を読んでいるアナタが、adhdの奥様との離婚問題に悩んでいるなら一度、adhdの奥様の話に耳を傾けてください。
adhdの特性上、パッと聞いて話があちこちに飛び、結果と離婚になった原因がグチャグチャになっていたとしても答えをかならず奥様はあなたに告げています。
adhdの奥様と離婚したくないと本当に思うなら、奥様の話に耳を傾け、アナタが奥様の抱えている悩みを順序だてて話づくって、彼女に伝えてあげてください。
その上で、何が離婚の原因になって、どうしたら離婚を回避できるのかを二人で考えてください。
adhdは考えるのが苦手です。
物事を順序だてることも得意ではありません。
全て伴侶であるアナタが考え、導いてあげなくてはいけません。
それが嫌ならもう離婚するしかないでしょうが、しっかり話を聞けばそんなに難しいことではありません。
アナタの奥様に対する気持ちが試されます。
adhd妻が嫌になったら離婚したほうがいい?
離婚するかしないかは改めて二人でしっかり決めることだと思います。
好きならそのまま一緒に人生を歩めばいいし、本当に嫌なら離婚すべきです。
結論を出すのはいつでも簡単です。
ただそうならないように些細なことでも大きなことでも離婚につながる話があった場合、しっかりお互いがソレを回避する方法を知っていないと何度も繰り返して、手が付けられない状態になってしまうかもしれません。
行くところまで行ってしまえばもう修復不可能です。
そうなる前に離婚にならないような手を打っておきましょう。